ジャン・フランソワ・リゼ カナダ・ケベック州政府国際関係相 2014.1.21
Jean-François Lisée, Quebec Minister of International Relations
80%の住民がフランス語を母語とするカナダ・ケベック州のジャン・フランソワ・リゼ国際関係相が会見し、記者の質問に答えた。自治政府があるケベック州は経済、外交など様々な分野で独自の存在感を示していると話した。
司会 中井良則 日本記者クラブ専務理事
通訳 角田実
日本記者クラブのページ
http://www.jnpc.or.jp/activities/news/report/2014/01/r00026770/
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記者による会見リポート(日本記者クラブ会報2014年2月号に掲載)
大きな自治権 「独立は運命」と明言
カナダ・ケベック州政府在日事務所の創設40周年(昨年)の機会に、企業や大学などの代表者とともに来日。記者会見では、カナダの1州でありながら、フランス語を公用語とし、大きな自治権を背景に経済、政治、文化で独特の存在感を示すケベック州をアピールした。
「大臣の在任期間よりジャーナリストであった時期の方がずっと長い」と言うメディア出身のリゼ氏。記者の質問にも、要領を得た受け答えだった。
移民の増加が続くケベック州では、公務員が宗教的な服装で勤務することを禁止する州法案が論議されているが、「宗教を抑圧する」との反対運動が起きている。このことを聞かれたリゼ氏は、「ケベック政府の中立性を守る中での話。フランスでは既に導入されて、問題は生じていない。これからもこういう規則を適用していく」と語った。
独立志向の強いケベック州は過去2回、独立の是非を住民投票にかけ、2回目の1995年には賛成が49%にも達した。リゼ氏自身も独立を志向する州議会与党ケベック党に属しており、会見では「(ケベックの独立は)運命だ」と明言した。
時事通信解説委員
市川 文隆