【国語】目黒佳菜 授業|難関中学受験名門「啓明舎」
難関中学受験名門「啓明舎」教師によるサンプル授業です。
中国で昔あった事柄をもとに成立した言葉、故事成語についてやっていこう。まずはじめに紹介したいのが「塞翁が馬」。この”が”というのは、”の”という意味。中国の砦に住むおじいさんの馬っていうお話。塞翁が馬の意味を予測していこうね。
A.人の言うことには素直にしたがうべきだ。
B.人生の幸不幸や運不運は予測できないものだ。
昔々、占い師であった爺さん。すごく大切にしていた馬がいたんだって。あるときこの馬が逃げてしまった。そこに町の友達が2人やってきて、『爺さんの大切にしていた馬が逃げてしまったらしいね。悲しいね。』と言った。すると爺さん、『これは幸福のもととなるだろう』と言ったんだって。なんと逃げてしまった馬が、素晴らしく足の速い馬を連れて戻ってきた。そこで2人の友達が、『馬戻ってきた。それに加えて、連れてきてくれたらしいじゃん!良かったね』と言ったんだって。すると爺さんが、『これは不幸のもとになるはずだ』と言った。爺さんには息子がいたんだけど、この馬に乗ってるときに落ちてしまって、足の骨を折ってしまったんだって。すると、またあの2人がやってきた。『息子、足折ってしまったらしいね。大丈夫?』と聞いてきた。『これは幸福のもとになるだろう』と爺さんは答えた。当時中国では戦争が起きていて、若い人々が皆戦争に駆り出されていて、多くが戦傷してしまったんだって。でも、足の骨を折っていた息子。戦争に駆り出されることもなく、戦傷することもなかった。こんな話から、「塞翁が馬」人生の幸不幸や運不運は予測できないものだという意味になったらしい。皆もぜひ一度、「塞翁が馬」使ってみてね。