カナダ政権交代へ 総選挙で野党単独過半数
カナダ政権交代へ 総選挙で野党単独過半数
カナダで19日に行われた総選挙は、中道左派の野党・自由党が、ハーパー首相率いる保守党を抑えて単独で過半数の議席を獲得する地滑り的勝利を収め、およそ10年ぶりに政権が交代することになりました。
4年ぶりとなるカナダの総選挙は19日、投票が行われました。開票の結果、338議席のうち、ハーパー首相率いる保守党が99議席にとどまったのに対し、トルドー党首率いる中道左派の野党・自由党が184議席と単独で過半数を獲得して地滑り的勝利を収め、およそ10年ぶりに政権が交代することになりました。これを受けて、トルドー党首は「カナダ人は今こそ変化の時だという明確なメッセージを発した」と勝利を宣言しました。
トルドー党首は43歳。カナダ史上、2番目の若さで首相に就任することになります。今回の選挙では、経済政策や、シリアなどからの難民の受け入れ問題が争点に浮上しました。先に大筋合意したTPP=環太平洋パートナーシップ協定について、トルドー党首は、自由貿易を支持するとしながらも、ハーパー政権が行ってきた交渉が透明性を欠いているとして内容を詳しく検討する考えを示しています。また、難民の受け入れについては、人道的な観点から早期の受け入れ拡大を訴えており、今後、こうした方向で議論が進むとみられます。