チベットでの衝突 真の元凶は
http://www.ntdtv.jp/ntdtv_jp/society/2012-01-28/257435524394.html
【新唐人日本2012年1月28日付ニュース】中国四川省のチベット族自治州で最近、当局とチベット人の間で衝突が続いていますが、当局は矛先をダライラマ14世に向けました。一方、チベット問題専門家は、チベットでの衝突は1950年代の暴力鎮圧に端を発していると指摘します。
イギリスBBCによると、ここ1週間、四川省炉霍県(タンゴ-けん)と色達県(セルダ-けん)で相次ぎ、治安部隊とチベット人の衝突が発生。”チベットの声”によると、チベット人6人が射殺され、6人が負傷。一方、中国政府系メディア”新華社”は、チベット人1人が死亡し、警官5人が負傷したと報道。
アメリカやイギリス政府も事件に注目しています。
一方、中国共産党中央統一戦線工作部の朱維群(しゅじぐん)副部長は、 “ダライラマは指導者になって以来、絶えず暴力を用いている”と発言しました。
チベット問題専門家 李江琳さん
「朱維群は宣伝部の1人の官僚に過ぎません。この手のものは情報封鎖に遭っている中国人に少し効き目があっても、海外では全く効きません。これを信じるドイツ人はいません」
非暴力主義を貫くダライラマ14世は、1998年、ノーベル平和賞にノミネートされ、2007年には、米国の最高位の賞、議会黄金名誉勲章(Congressional Gold Medal)を授与されました。
ダライラマ14世を何度も取材した事のある李さんは、最近の流血事件は2008年のチベット人の射殺事件と関連し、2008年の事件はまた1987年の事件と関連し、遡ると、いずれも1950年代の戦争に関連すると指摘します。
チベット問題専門家 李江琳さん
「チベットは 決して所謂”平和的な解放”ではなく、秘密戦争が行われました。極めて暴力的な戦争が6年間にわたり、行われました。うち 空軍だけでも数千台の戦闘機が派遣され、深刻な苦難を招きました」
また、衝突が発生した地区はいずれも、弾圧が極めて残虐だった地区だといいます。当局の”間違って殺しても決して妥協しない”政策の下、チベット族だけでなく、ウィグル族、イ族、回族、モンゴル族などに対しても、弾圧を行ってきたと指摘。
チベット問題専門家 李江琳さん
「中共は1950年代チベットに進攻して以来、ある決まりがあります。”いかなる挑戦にも応じない、いかなる疑問にも答えない、いかなる提案も聞き入れない”チベット人が温厚な態度で反対を示しても、武力で鎮圧するのです。1950年代はなぜ こうしたのか、更なる罪悪で過去の罪悪を隠蔽するのです。中国は長年内陸部でもそうですが、10の間違いももって一つの間違いを隠蔽するのです」
チベットでの衝突はエスカレートしつつあります。チベット人権団体によると、25日にも治安部隊が発砲し、チベット人2人が死亡。
アメリカ政府も、中国のチベット政策は逆効果を生み出し、チベット特有の宗教や文化が危機に晒されていると憂慮を示しています。
“党全体は宗教の撲滅のために戦う”。これは中国共産党政権の宗教政策で、衝突の内因であると、李さんは指摘します。無神論をかかげる共産党が宗教を敵視するのは不可避な事で、衝突も免れない結果なのです。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2012/01/27/a651284.html (中国語)