“反骨の3人”が語る原発事故後の未来
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“反骨の3人”が語る原発事故後の未来
http://www.veoh.com/watch/v26163722PeZ8jwjd
小出裕章
「原子力をやるとこんな危険がありますよ。
こういう放射能の汚染を起こしますよ。
だから一刻も早く原子力は止めるべきですよと言い続けてきたわけですね。
残念ながら事故は起きてしまったのですね。
ですから私にとっては今年は自分がやってきた仕事が
最終的に敗北したというそういう年です。
今から思えば大変単純なのですが、
原子力発電所というのは都会で引き受けることのできない危険を抱えていると
過疎地に建てるしかないということで原子力というものは進んできた
ということに私が気がついた、というかそれを知ってしまったわけですね。
そうなると私としてはそんなものは到底認めることができないと思いましたので
180度私の人生はそこでひっくり返しました。
6人組と呼ばれた私達のグループにシンパシーを感じて
一緒に行動しようとして来てくれた人も実は何人かいる
いるんですけれども私はその人を積極的に誘わなかったのですね。
自分達のグループに入れと、それはまあ言ってみればそういう後ろ指を指される
グループに入ってしまうと研究費が取れないとかですね、そういうことはある。
まあ当たり前のことであるわけです。
あまりにも力が足りなさすぎたんですね。
まあマスコミの人もそうだけど私達の言うことは何も取り上げてくれない
まあ政府、電力会社、巨大企業の言うことを聞いて
マスコミも報道をずっとしてきた。
私達日本人は騙され続けてついに福島の事故も防ぐことができないで
今、変わり果てたこの場にいます。
私もそうだし、皆さんもそうです。
どうやってこれから生きていくかということを
特に若い学生の皆さんには十分考えて欲しいと思っています。
(廃炉廃炉と言われていますが、いつごろできるんですか)
できません。何十年か後ですね。
抜け落とさせて下に落ちちゃっているわけですね。
そうなるとスリーマイル島のような回収作業は絶対できません。
全くできない。どうしていいか実はわからない。
ウソをつかない。人に対してもウソをつかない。
自分に対してもウソをつかない。もし間違えたらば謝ると
それさえできれば原子力なんてあり得なかったと私は思います。
全く安全でもないものを都会では引き受けられないほどの危険を抱えたものを
「安全です。絶対事故は起こしません」と
言い続けて原子力を進めてきたわけですね」