奴隷航路:抵抗する魂
疑問に思ったことはありませんか?
ラテンアメリカやアメリカ合衆国カリブ海域、インド洋諸島や中東そしてインドにも、アフリカ系の人はなぜ世界中にいるのでしょうか。
人類発祥の大陸アフリカを10万年前に離れて、地球上に散らばった自由な移住を除けば、アフリカ系の人々の遍在には悲しい歴史があります。
私たちは大西洋間奴隷貿易に注目します。当時の人々の経験と考え方をもとに、奴隷と奴隷貿易の歴史を再検証しましょう。
◇アフリカ系の人々のための国際の10年(2015 – 2024)◇
アメリカ両大陸には、自らをアフリカ系と考える人々がおよそ2億人住んでいます。世界ではほかに何百万人もの人々が、アフリカ大陸以外で暮らしています。
大西洋間奴隷貿易の犠牲者の子孫としてであれ、また、近年の移住者としてであれ、アフリカ系の人々がもっとも貧しく、もっとも社会から隔絶された層を構成しています。国際・国内機関による研究は、アフリカ系の人々が、一定水準の教育、医療、住宅、社会保障を十分に利用できていないことを実証しています。
多くの場合、アフリカ系の人々が置かれた状況は、人の目に触れず、環境改善に向けた努力に十分な認識や関心が向けられていません。彼らは司法制度を利用する際に差別を経験することがあまりにも多く、警察による取り締まり時の人種による差別に加えて、暴行を受ける割合が驚くほど高いのです。
さらに、アフリカ系の人々の政治参加の度合いは投票率、議席率ともに停滞しています。
そのうえ、アフリカ系の人々は年齢、性別、言語、宗教、政治などに関する思想、社会的起源、財産、障害、出自などの他の理由で、悪質な差別の形態が複雑に絡み合い、彼らを苦しめています。
アフリカを起源とする人々の人権の向上と擁護は、これまでにも国連の優先事項になっていました。ダーバン宣言および行動計画は、アフリカ系の人々が奴隷制度、奴隷貿易、植民地制度の被害者であり、今なおその影響の犠牲になっていることを確認しました。
ダーバン宣言および行動計画に基づくプロセスはアフリカ系の人々に対する認知度を高め、各国、国連およびその他の国際機関、地域機関、また市民社会が具体的な行動を起こすことにつながり、彼らの人権の向上と擁護における大幅な前進に寄与しました。
こうした前進にもかかわらず、依然として民族主義と人種差別は、直接的にも間接的にも、事実上でも法律上でも、不平等と不利益として現れ続けています。
総会決議68/237によって、2015年から2024年を「アフリカ系の人々のための国際の10年」とすることが宣言され、国連、加盟国、市民社会、およびその他のすべての関係者に、アフリカ系の人々と手を携えて、理解、正義、開発をテーマとする行動計画の実施を目的とした有効な措置を講じるための強固な枠組みをもたらします。
またそれは、2011年に国際社会で決定された「アフリカ系の人々のための国際年」に基づき、アフリカ系の人々が私たちの社会に対して行った重要な貢献をさらに明確にし、彼らが誰一人取り残されることなく、民族主義、人種差別、外国人嫌いおよび関連する不寛容と闘うための具体的な措置を提案するまたとないチャンスでもあります。 http://bit.ly/1zsP0QV
3月25日は #奴隷及び大西洋間奴隷貿易犠牲者追悼国際デー