気温45度、過酷な環境でのインフラ整備=南スーダン、自衛隊PKO
2005年まで20年以上に及んだスーダン内戦で約200万人が犠牲になった末、昨年7月にアフリカ54番目の国家とした独立を果たした南スーダン。国連平和維持活動(PKO)に参加する陸上自衛隊の施設隊員の主力約120人が2月20日に現地入り。45度前後の酷暑やマラリア蚊が飛び交う過酷な環境下、4月開始予定の道路工事などのインフラ整備に向けた活動を本格化させている。
自衛隊が活動する首都ジュバ周辺では、独立後に周辺国から難民らが帰還し、自動車が増えたほか、建設ラッシュも続いている。ただ、国造りはまだ始まったばかりだ。水道は約1割の家庭にしか通じておらず、多くは給水車に頼るほか、電気のない家庭がほとんどだ。商店やホテル近くでは発電機がうなりを上げる。
独立前は約60キロだった舗装路はその後延びたとはいえまだ約100キロにすぎない。貿易相手国のウガンダやケニアとの物流はナイル川を渡る全土で唯一の橋に依存している。平和構築に必要なインフラ整備などの必要性は大きい。自衛隊にとっては、日本の国際貢献をアピールする格好の場となりそうだ。【時事通信社カイロ支局撮影】