音声で聴く 「キング牧師の名言」20話
賢者たちの名言の中でも、その言葉の迫力では他を圧倒するまさに炎の名言集です。
キング牧師のその時代背景を記載します。リンカーン大統領によって行われたアメリカ合衆国での奴隷制は廃止され、主としてアフリカ系アメリカ人は奴隷のくびきからは脱していました。しかし奴隷制度からの解放は直ちに人種差別の撤廃を意味するものではなく、その後も学校やトイレ、プールなどの公共施設やバスなどの公共交通等において白人と非白人等の区別に基づき異なる施設を用いることは容認されたままでした。キング牧師が6歳のある日、隣の白人の母親に「うちの子供は黒人とは二度と遊ばせません!」と言われ、人生で初めての差別を経験しました。高校時代には討論大会で優勝したが帰り道にバスの中で白人から席を譲れと強制され、激しく怒り、これが後のバス・ボイコットにつながっていきます。そんな時代背景の中で、キング牧師の提唱した運動の特徴は徹底した「非暴力主義」で、自身の牧師としての素養も手伝って一切抵抗しない非暴力を貫きました。ガンジーを尊敬し、啓蒙されていたとも云われています。