【閲覧注意】ソ連の核実験 トーツキエ演習(1954年)
トーツキエ演習(コードネームは「雪つぶて作戦」)は、1954年9月14日に行われた。これは、軍隊が参加した演習で核兵器を使った初のケースであり、ロシア南部のトーツキー演習場で実施。敵にまず核攻撃を加えた後で、さらにどのようにその敵を攻撃できるか?これをテストするのが演習の趣旨だった。
核爆弾「RDS-2」の炸裂に続いて、大規模な砲撃や航空機による攻撃が続いた。その後、部隊は砲撃した区域を通って前進した。演習には4万5千人以上の将兵、600両の戦車と自走砲、600両の装甲車、320機の軍用機が加わった。
爆心地からわずか600メートルのところを、いくつかの部隊が攻撃区域を越えて進み、航空機はキノコ雲を突き抜けて飛んだ。
ソ連崩壊後、演習の参加者と地元住民にとってこの演習が極めて有害であったことが知られるようになった。演習後、地元住民のがん発生率が著しく増している。
ソ連はこの演習の後も、カザフスタンで1956年に、軍隊の参加のもとでの核実験を繰り返したが、この種の演習はこれが最後となった。ちなみに米国は「砂漠の岩作戦」と呼ばれる同様の演習を8回も行っている。