古代アステカ首都で犬だけの墓の遺跡を発見メキシコ考古学者発掘チーム
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古代アステカ首都で犬だけの墓の遺跡を発見メキシコ考古学者発掘チーム
メキシコシティで見つかったアステカ時代の犬の骨(1月17日)。
保存状態は良好だが犬の
骨だけの墓は前例がないという。
メキシコの首都メキシコシティの考古学者チームが、
古代アステカの首都テノチティトランの遺跡で12匹分の犬の骨を発見した。
500年以上前に埋葬されたとみられ物議を醸している。
ただの犬のお墓ならこれほど注目を集めなかっただろう、しかし、
メキシコ国立人類学歴史学研究所(INAH)が先週公開したレポートによると、
建築物や人間の墓所との関わりがなく、
まとまった数の遺骨だけが納められたケースは初めてだという。
アステカの神話で象徴的な役割を担っている犬は、
死後も飼い主に仕えると信じられている。
死者の魂を護衛し、冥府の最下層であるミクトランへと誘うという。
死後の世界と密接な関わりがあるショロトルという神も絵画などでは犬の頭を持っている。
テノチティトランの墓所に神話的象徴が託されていたのかはわかっていない。
発掘チームは犬の新たな位置付けをアステカ文明の
中心地で探る手掛かりになると期待している。
◆ペットの墓
テノチティトランはテスココ湖の島に建設されたメソアメリカ最大の都市だが、
1521年にスペイン人によって征服され完全に破壊された
現在、湖は埋め立てによってほぼ消失しており、その上にはメキシコシティが広がっている。
発掘チームは首都北西部、アスカポツァルコのマンションの地下約1.3~1.7メートルの地点で、
2 メートル四方の埋葬跡を発見。
遺骨はほぼ全身の部位が残っており保存状態も良好だった。
犬以外の骨は無く前例がない埋葬方式にチー ムは驚いたという。
体高はどれも中型犬程度。
年齢にはばらつきがあるが
歯もほとんど残っていた。
チワワの祖先とみられる
テチチにしては小柄で成犬のメキシカン・ヘアレス・ドッグのように
小臼歯が抜けているわけでもない。
メキシコ原産の犬種ではなくどこにでもいる雑種とみられている。
近隣の発掘調査から
「Aztec III」様式の陶器が出土しており、
遺骨の年代は1350~1520年ごろと推定されている。
◆犬を食べる習慣も
古代アステカ文明の当時、アスカポツァルコはテスココ湖の西岸に面していた。
同水域は現在は干上がっており、かつての湖底はビルや道路で埋め尽くされている。
発掘チームの考えでは、
住民のアステカ人は洪水の侵入を防ぐため、
日常のゴミを湖の沿岸部に捨てて土嚢代わりに積み重ねていたという。
現場からは陶器や骨で作った針、黒曜石のナイフ、
人や犬の骨で作った楽器、
彫刻が施されたシカの骨のほか食糧とみられる七面鳥や犬の骨も見つかっている
確かに当時の飼い犬は、
アステカ人の胃袋に収まったケースが多かったという
考古学者チームは今後も発掘調査を進める計画だ。
骨に疾患や奇形などの痕跡が見つかれば1カ所にまとめて埋葬された原因も突き止められるかもしれない。