徐氏とは -三国志-
呉の孫権の弟孫翊の妻である。
才色兼備の女性で占いにも通じていた。
ある日、卦をたてると大凶が出たので、
孫翊に宴会に出席しない方がよいと言った。
しかし、孫翊は聞き入れなかった。
徐氏の占い通り、孫翊は辺洪に斬られてしまった。
[女爲]覧と戴員も孫翊暗殺の計画に加わっていたのだが、
すべてを、辺洪一人のせいにして、辺洪を処刑してしまった。
[女爲]覧は徐氏の美しさに目を付けていた。
[女爲]覧は徐氏に向かって「おれは辺洪を斬って夫の仇をうったのだ、
俺の言う通りにしろ」と迫った。
徐氏は「主人の喪があけるまでしばらく時間が欲しい」といいやり過ごした。
徐氏はこの間に孫翊の腹心の孫高と傅嬰を味方に付けた。
月の終わり、徐氏は孫高と傅嬰を幕の陰にかくして、夫の霊を祭った。
そして、喪服を脱ぎ、体を清め、化粧をした。夜になると徐氏は
[女爲]覧を屋敷に招き、宴会をした。[女爲]覧は有頂天になった、
[女爲]覧に酔いが回った頃、徐氏は隠れていた2人に合図をあげた。
[女爲]覧は反撃する間もなく、孫高と傅嬰に斬られた。徐氏は戴員も同じく
宴会に誘いだした。座敷に到着したところを孫高と傅嬰に斬られた。
[女爲]覧と戴員の一族をことごとく血祭りにあげた。
そして、徐氏は再び喪服に着替えて裏切り者[女爲]覧と戴員のくびを
霊前に捧げた。孫権ものちに到着したがすでに[女爲]覧と戴員は殺した後だった。
孫高と傅嬰は牙門将にとりたて、徐氏もねぎらった。
江東の人々は徐氏の賢徳を誉め讃えた。