海軍は弱いのか、海軍は役にたたないのか
戦艦による艦隊決戦で戦争の勝敗が決する時代はとっくに終わった.
航空機とミサイルの発達により海軍は最早「戦力外」の存在になっている。
アメリカ海軍は80隻を超えるイージス艦を所有しているがイージス艦以外の戦艦は持っていない。
今の時代、ミサイルに対する有効な防御手段を持たないイージス艦以外の戦艦は無価値であると言う判断からだろう。
イージス艦は空母を護衛するためにある。その空母は戦闘機を敵地まで輸送する為に存在する。
世界最強のアメリカ海軍とは結局の所、航空兵力を安全に運ぶ為の護送船団に過ぎず、主戦力ではないのである。
陸地こそ最強の不沈空母
ミサイルの射程は100kmを優に超える。地上から撃っても海上から撃っても威力は変わらない。
イージス艦でも搭載可能なミサイルの数は100発程度だが陸地からなら無制限に撃てる。
陸地の方が有利であり、十分な数のミサイルを保有する国と戦えば空母打撃群と言えど沈められてしまうのである。
イージス艦が同時に迎撃できるミサイルは16発程度で同時にそれ以上のミサイルを撃たれれば撃沈する。
実はイージス艦も空母も単体ではそれほど強くないのだ。所詮は空母に搭載された80機程度の戦闘機が戦力の主体であり、それ以上の航空兵力を持つ国には勝てない。
だからアメリカはイラクやアフガニスタンの様な弱い国としか戦争できないのです。
技術の進歩によって弾道ミサイルの精度は誤差数十メートルになっている。空母は全長300M以上あるので当てるのは難しくはない。
弾頭をクラスター爆弾にすればより広範囲を攻撃できるので空母の甲板に穴をあけて確実に無力化できる。
苫米地英人さんの『真説・国防論』によると核兵器を搭載しなくても弾道ミサイルで1トンの重量を地上に落とせばそれだけで半径数キロのクレーターができるほどの威力になるそうだ。
神の杖の様な運動エネルギーを利用した兵器も考案されている。マッハを超える速度で飛来する弾道ミサイルは直接空母に当たらずとも周辺に落ちるだけで空母艦隊が転覆するかも知れない。
対艦弾道ミサイルを持つ中国の様な大国にとっては海軍力なんぞ無意味で、ミサイルによって全ての戦艦を沈める事ができてしまうのです。
戦艦の時代が終わった様に、空母も既にオワコンなのです。
多種多様なミサイルを全て防ぎ切る術はない
日本は「海軍力だけは中国に勝っているので中国にも勝てる!」と思っている人が多いが、そんな事はない。
戦闘機やミサイルを無視して海軍力だけ比べるなんてナンセンス。日露戦争レベルの時代遅れな戦術観であると言わざるを得ません。
海軍がなくても地上からのミサイル攻撃だけで米第七艦隊すら撃退できる。国防に海軍力は必ずしも必要ではない。逆に海軍力が強ければ国を守れるわけでもない。
中国の海軍力が弱かったのは必要ないからで、国防に最重要のミサイル技術の開発にリソースを費やしていたから。
現在では戦闘機の機動力をミサイルが上回っているそうです。ミサイルが戦闘機すら時代遅れにしてしまうかも知れません。
ミサイルの技術革新が戦争の様相を変えてしまった。海軍なんてミサイルの格好の的でしかない。
次世代の戦争で重要になる技術はミサイル・無人機・ステルス性能である。中国はその全てを持っている。日本は何も持っていない。
日本が海上自衛隊の戦力増強を許されたのはアメリカ軍を支援するためでしょう。事実、海自隊員は「我々は第七艦隊の一部です」などと発言する事があるそうだ。
海上自衛隊は国防の役には立たない。国防において本当に必要なのはミサイルだ。
自衛隊は本当に必要な長距離巡航ミサイル・弾道ミサイルを持たず、モノカルチャーの様に役立たずの海軍力でお茶を濁してアメリカに依存する構造になっている。
地理的に尖閣の防衛は不可能
自衛隊は尖閣諸島での限定的な局地戦であっても中国に勝てない。
アメリカでさえ中国と戦うには12隻の空母全てを投入する必要があるだろうが、対艦弾道ミサイルを持ち、全てのイージス艦を沈めるに足る10,000発以上のミサイルを保有する中国相手では全滅の恐れがある。
アメリカはそんなリスクを犯さない。アメリカですら中国には勝てないのです。
今後、ミサイル技術が普及すると小国でもアメリカの空母打撃群に対抗できるようになるかも知れない。
そうなったらアメリカは空母を必要としない長距離飛行可能なステルス無人攻撃機などを開発しなければ世界の覇権を失ってしまうのではなかろうか?
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