南オセチアに出現したチェチェン人の特殊部隊「ヴォストーク大隊」
2008年8月の第二次南オセチア紛争に従軍中のチェチェン人の特殊部隊「ヴォストーク大隊」。1990年代半ばの第1次チェチェン戦争の際、彼の地には伝統的な氏族組織に根ざした大小さまざまの軍閥が出現したわけですが、第2次のそれでは独立派と仲違いして寝返る勢力が現れました。この「ヴォストーク大隊」も元々はそうした軍閥スリム=ヤマダーエフの私兵で、ロシアに下ってからはロシア連邦軍のGRU(参謀本部情報総局)直属の特殊部隊として、逆に独立派を血祭りにあげるようになります。今回の紛争で投入されたのは、恐らくグルジア軍がゲリラ戦を展開した場合、これを掃討するためだったと思われますが、結局、出番は無し。兵器や物資を鹵獲しただけでした。