5分でわかるイ水の戦い
by
sekaishi1
·
公開
· 更新済み
漢 |
VS |
楚
斉 |
韓信 |
|
竜且
田広 |
|
|
? |
|
200000 |
背景
趙を平定後、勢いに乗った韓信は趙の東の燕を降伏させ、その南の斉に迫った。それに対して項羽は腹心の猛将竜且に200000の兵士を与えて斉の救援を命じた。そして竜且は斉王田広の軍と合流して韓信の元に向かった。
経過
戦いの前にある人が竜且に
「敵は遠征して疲れています。だから守りを固めて持久戦に持ち込み、敵に降った将の裏切りと食料切れを待ちましょう。そうすれば戦わずして勝てます」
と説いたが、竜且は韓信を舐めていた上、手柄を取り損ねるのを恐れて戦うことを主張した。
その後両軍はイ水を挟んで対峙した。韓信はまともに戦ったら勝ち目が無いことを知っていたので、決戦前夜に夜に別働隊を編成して、彼らに砂袋で上流を塞き止めさせた。
翌日、漢軍は水かさの少なくなったイ水を渡り、楚軍と戦った。楚軍が応戦すると韓信は漢軍に退却を命じた。それを見た竜且は嬉々として
「もともと韓信が臆病なのは分かりきっていた事なのだ!」
と笑い、それが韓信の罠とは知らずに追撃をかけた。
上流の漢軍の別働隊は楚軍が渡るのを見計らって土襄を切り崩した。こうして、楚軍の多くは流れに飲み込まれた。そのおかげで川を渡ることができたのは竜且とわずかな兵士だけだった。
完全に孤立した竜且は最後まで抵抗したが、捕まって漢の将軍の曹参に首を刎ねられた。そして韓信は残った敵を皆捕虜とした。一方、田広は逃亡したものの結局は捕まった。
その後
韓信は斉を平定し、参謀のカイ通の勧めで仮の斉王にしてほしいと劉邦に手紙を出した。劉邦は嫌がったものの、韓信の裏切りを恐れて仮の王どころか本物の王にすることをを認めた。さらにカイ通は『天下三分の計』を韓信に説き、彼を天下人にしようとしたが、韓信は劉邦に義理立てして受け入れなかった。
その後、カイ通は嫌気がさしたのか韓信の元を離れた。この時韓信はこの決断がその後如何なる結果を生むのか考えてもいなかった… |