ヘンリー5世の一生・生涯・人生
世界史で活躍したヘンリー5世の一生・生涯・人生
ヘンリー5世(1387年~1422年)
ヘンリー4世の長子として生まれた彼は、幼い頃から武技に優れており人望もありました。父王から嫉妬されるほど彼の人気は高かったのです。イングランド王に即位するとまずは国内をかためて、1414年に休戦中だったフランスとの戦争を再開しました。1415年8月に3万名の軍勢を率いてフランスのノルマンディに上陸、セーヌ河口に近いアルフルールの町を2ヶ月近くかけて占領します。季節が寒くなると赤痢が流行したために5千名の病死者を出してしまい、パリに向かうことは諦めてカレーの沿岸を目指して北上することにしました。10月25日、カレーの南東50キロの地点で、イングランド軍は3倍以上の兵力のフランス軍と対決します。この「アジャンクールの戦い」でフランス軍は惨敗、オルレアン公シャルルは捕虜としてイングランドに抑留されました。ヘンリー5世はフランスのブルゴーニュ派と結んで勝利を確実なものにし、1420年にトロワ条約によってフランス王シャルル6世の娘カトリーヌと結婚します。こうして彼はフランスの王位継承権を手に入れましたが、フランスの王太子シャルル(7世)はこれを認めず、イングランドとの戦争を続行しました。1421年、フランスに駐屯していたイングランド軍がシャルル王太子の軍勢に敗れると、ヘンリー5世は再びフランスに渡って戦闘の指揮をとり始めます。翌年の8月、ブルゴーニュ公の救援に向かう途中に熱病にかかったヘンリー5世は、ヴァンセンヌの森において35歳で亡くなりました。