ミルティアデスの一生・生涯・人生
世界史に登場する軍人ミルティアデスの人生
「マラトンの戦い」でアテナイのとった戦術は完璧でした。せっぱつまって大至急に立てた策が見事に功を奏したまれにみる例といえます。作戦を成功に導いたのは、有能で決断力にとむ将軍ミルティアデスでした。彼は以前にトラキアの植民市総督をしていたことがあるのでペルシャ軍の戦術には詳しかったのです。ミルティアデスは、ペルシャ軍の攻撃の前に出撃してマラトンの野で敵を迎え撃つよう、味方の将軍たちを説き伏せました。彼はアテナイの国土をできるだけ戦火から遠ざけ、味方の中から敵に内通するものが出るのを防ぎたかったのです。 ミルティアデスは「マラトンの戦い」で勝利するとそれを知らせるための伝令を急いでアテナイに送り、 自らはファレロン方面に向かうペルシャ軍に備えました。 スニウム岬をまわって再上陸をねらったペルシャ軍はここでもミルティアデスに先を越されてしまいます。 ついにアテナイ軍の優勢を認めたペルシャ軍はやぬなく故国ペルシャへ撤退しました。 ミルティアデスの送り出した伝令はマラトンからアテナイまでの35キロ以上を休みなく走り続け、アテナイに到着すると「勝利我が手にあり」の一言を残して息をひきとったということです。